人の印象は、見た目が9割！

先日、日本抗加齢医学会主催の「見た目のアンチエイジング研究会」に出席しました。今回は、そこで行われた、宝塚大学教授で劇作家・演出家でもある竹内一郎先生のセミナー内容についてご紹介したいと思います。

見た目の威力

男性は美人に、女性は二枚目に一目惚れすると言われています。端的に言って、外見の威力はそれほどまでに強力なのです。

米国の心理学者アルバート・マレービアン博士は、人が他人から受け取る情報の割合について、次のような実験結果を発表しています。「顔の表情：55％　声の質（高低）、大きさ、テンポ：38％　話す言葉の内容：7％」この中で、話す言葉の内容は7％に過ぎません。コミュニケーションの主役は言葉だと思われがちですが、それは大間違いなのです。

例えば、待ち合わせに遅れてきた女性が男性に「ごめん。怒ってる？」と言った時。男性の反応の違いを見てみましょう。「怒った」と言いながら目は笑っている場合（怒っていないのでしょう）。逆に「怒っていない」と言いながら、目が怒っている場合（怒っているのでしょう）。目は口よりも雄弁に語っている、というわけです。

演劇やマンガを主戦場としている竹内先生は、人は能力や性格もひっくるめて「見た目が9割」といっても差し支えないのではないかと言います。新人の役者で、やがて売れるなと思える人には、間違いなく目に力があるそうです。

見た目印象をUPさせるには

竹内先生から教わった、顔の印象を良くする方法を3つご紹介します。①目に力をつける方法。シッカリ目を瞑った後、パッと開く。②ほうれい線を薄くする方法。口の中で舌を左右に回す。③口角を上げる練習をする。割り箸を加える方法もある。

これらの動作を、朝やお昼時に数回ずつ繰り返します。ごく小さな変化も、長期の定期的繰り返しで改善に向かい、見た目の印象は良くなります。

さらに見た目に大きく影響を与えるのが髪の毛です。上のイラストのように、髪がフサフサある人と、薄い人から受ける若さの印象度合には、大きな違いがあります。こちらも日々の粘り強いケアが大きな差となって表れます。

また、やはり内面から出される美しさも必須です。次のようなことも心掛けましょう。①日々、笑顔を忘れない。②人と話す時は聞き手に回る（人は皆、自分を分かって欲しい）。③心から褒める（自然と口角も上がる）。④穏やかに話す。⑤礼儀（マナー）を親しき中でも守る。

外見、内面の印象が共に良かったら、これはもう最高です。

参考文献：『人は見た目が9割』『やっぱり見た目が9割』新潮新書　竹内一郎著

コラム筆者：元井益郎

薬学博士／薬剤師／ＮＲ・サプリメントアドバイザー／日本抗加齢医学会認定指導士。

東京薬科大学薬学部卒業。ジェーピーエス製薬株式会社入社・退社後、サンプライズ株式会社設立。東京大学や慶應義塾大学など、国内の著名な大学機関と抗加齢に関する共同研究を行い、研究結果をもとにサンプライズ製品の開発を行う。

趣味は山登りとマラソン。73歳になるが、自称年齢は55歳。2017年6月、デナリ（マッキンリー）に登頂成功。好きな言葉は、「過去は変えられないが、未来は変えられる」。