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2021年04月08日

エイジングケア

バランスの良い食生活って?

PAK_cyousyoku0I9A2711_TP_V健康問題などの話題の中では、「バランスの良い食生活を心がけましょう」という言葉をよく耳にします。ところが、その先に踏み込む内容の情報が少ないので、漠然としか理解できていない方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、バランスの良い食生活について、具体的にご説明したいと思います。

 

栄養素の偏りを避ける

人は非常に多くの栄養素を必要とします。たんぱく質や脂質、炭水化物(糖質・食物繊維)、ビタミン、ミネラル、酵素などです。これらをバランスよく摂ることが大切です。

特定のものを摂り過ぎたり、極端に制限したりすることは、栄養素が偏りますので避けましょう。生活習慣病予防の観点からも注意すべきことです。

例えば、いつの世も盛んなダイエットですが、方法によっては、栄養素が大きく偏ってしまいますので気を付けましょう。「単品ダイエット」は、一つの食品だけ食べれば良いとされているため、栄養バランスは大崩れになり、体を壊す元となるでしょう。

また、炭水化物をカットするダイエット法が現在ブームになっていますが、こちらも要注意です。炭水化物は、糖質と食物繊維から成りますが、そのうちの食物繊維は、日本人のどの年代でも不足している栄養素なのです。

炭水化物をカットすると、さらなる食物繊維不足に拍車をかけ、便秘や腸の不調、そして免疫力の低下につながります。なにしろ腸には、免疫細胞の約60%が集まっているのです。

 

食事のリズムや量にも注意

次に、食事のリズムや量の正しいバランスについてご紹介します。食事のリズムの基本は、朝昼晩の3食の時間を一定にし、間食の習慣を止め、夜食を避けることです。

そして食べる量は、体重を基準に決めます。BMI*を参考にするとよいでしょう。体重が増加傾向にあるなら、使うエネルギーに比べて摂るエネルギーが多く、減る傾向にあるなら、行動量が多くて摂るエネルギーが少ないといえます。

ですので、体重を落とすには、運動などで使うエネルギーを増やすか、間食や飲酒を控え、次に主食を減らすとよいでしょう。逆に痩せ過ぎの人は、魚などのたんぱく質を増やしましょう。高齢になって食べられる量が減り、そのせいで痩せてきた人は、ヨーグルトや果物を間食で摂るとよいでしょう。

このように、バランスの良い食生活というと、個人差もありますが、基本として気を付けたいのは、各栄養素を偏らせることなく、まんべんなく摂ることです。バランスのとれた食生活で、内側から元気いっぱいな体を育みましょう。

*BMI=体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}。日本肥満学会では、BMI=22の場合を標準体重としており、25以上の場合を肥満、35以上の場合を高度肥満、18.5未満である場合を低体重としている。

参考文献:『脳寿命を延ばす 認知症にならない18の方法』文春新書 新井平伊 著

 


 

コラム筆者:元井益郎

薬学博士/薬剤師/NR・サプリメントアドバイザー(日本臨床栄養協会)/日本抗加齢医学会指導士(日本抗加齢医学会)/毛髪診断士(日本毛髪科学協会)

東京薬科大学薬学部卒業。ジェーピーエス製薬株式会社入社・退社後、サンプライズ株式会社設立。東京大学や慶應義塾大学など、国内の著名な大学機関と抗加齢に関する共同研究を行い、研究結果をもとにサンプライズ製品の開発を行う。

趣味は山登りとマラソン。74歳になるが、自称年齢は50歳。2017年6月、デナリ(マッキンリー)に登頂成功。好きな言葉は、「過去は変えられないが、未来は変えられる」。

元井 益郎

薬学博士/社長

1分も走れないペンギン歩きから、世界7大陸最高峰を目指す70代に。

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