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2017年05月18日

エイジングケア

どれが正解?正しいダイエット法

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いつの世もダイエット法の話題は花盛りです。今回はダイエット法の基本について触れたいと思います。

 

BMI25以上は肥満。ダイエットするならどの方法?

まず、肥満とは「身体に過剰な脂肪が蓄積した状態」と定義され、BMI(Body Mass Index) =体重kg ÷ (身長mの2乗)という指数を使って判断されます。

BMIが18.5~25なら標準的、25以上だと肥満、18.5未満の人は痩せ型です。

肥満を解消するには、過剰な体脂肪を減らすことが目的となるため、エネルギーの消費量を摂取量より大きくしなければなりません。それには次の3つの方法があります。①食事量を減らす(摂取エネルギーを小さくする)②運動量を増やす(消費エネルギーを大きくする)③食事量を減らすとともに、運動量を増やす(①と②の組み合わせ)。

これら3つのうち、どれが一番効率的なのでしょうか。

 

キレイで元気に老後を過ごしたいなら、ダイエットに運動は必須

例えば、1日あたりで①食事量を300kcal減らす(大盛りご飯1杯に相当)②運動量を300kcal増やす(1時間のハイキングに相当)③食事量を150kal減らし、運動量を150kcal増やす。の3パターンを試してみたとします。

食事量と運動量による変化どれも同じ結果になりそうですが、実際は上図のように、身体には3つとも違った変化が起こります。 ①は、減量願望のある人がよく用いる方法ですが、間違いです。脂肪も減るが筋や骨など(徐脂肪組織)も減り、筋が細くなったり骨が脆くなります。骨が脆くなってしまうと、特に女性の場合は骨粗鬆症のリスクが増え、老後の生活に大きな打撃が返ってきます。

②は見かけの体重は変わりませんが、脂肪が減り、徐脂肪組織が増え、筋肉質で引き締まった身体になります。③の場合は、徐脂肪組織は変化せず、脂肪だけが減ります。 ②と③が正しい方法なのです。

結局、健康的に減量するためには、食事を減らすだけでは不可能で、運動することが必須条件になります。

TVなどでセンセーショナルに放映されるダイエット法には、間違っているものもあります(栄養素が偏ってしまうバナナ単品ダイエットや、1日1食ダイエットなど)。一生付き合っていく大切な体ですから、理にかなった正しい方法を取り入れてください。

参考文献:『登山の運動生理学とトレーニング学』 東京新聞 山本正嘉 著

 


 

コラム筆者:元井益郎

薬学博士/薬剤師/NR(栄養情報担当者)/日本抗加齢医学会認定指導士。

東京薬科大学薬学部卒業。ジェーピーエス製薬株式会社入社・退社後、サンプライズ株式会社設立。東京大学や慶應義塾大学など、国内の著名な大学機関と抗加齢に関する共同研究を行っている。趣味は山登りとマラソン。70歳になるが、自称年齢は52歳。年間に4回ほどフルマラソンへ出場し、4時間以内に完走することもある。登山では世界7大陸の最高峰を制覇することを目標とし、既に4つ登頂成功。2017年はデナリ(マッキンリー)に挑戦する予定。トキメクような目標をモチベーションに、アンチエイジングを体現している。好きな言葉は、「過去は変えられないが、未来は変えられる」。

元井 益郎

薬学博士/社長

1分も走れないペンギン歩きから、世界7大陸最高峰を目指す70代に。

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