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2017年08月10日

エイジングケア

グッスリ習慣で、美髪も若返りも

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今回も「睡眠とアンチエイジング」についてのお話です。前回は、入眠直後すぐに訪れる「最初90分間のノンレム睡眠」の質を高めることが最高の睡眠につながるとご紹介しました。その「最初の90分」で、私たちの脳や体では、どのような営みが行われているのでしょうか。

 

最初の90分!分泌されるホルモンが鍵

この時間は眠りのゴールデンタイムといわれ、寝ているだけで自律神経が整い、脳のコンディションも良くなります。

また、脳下垂体からグロウスホルモン(成長ホルモン)が最も多く分泌され、その量は1日の分泌量のうち70~80%と言われています。

グロウスホルモンはその名の通り子供の成長に関与するだけでなく、大人の細胞の増殖や正常な代謝を促進させる働きがあります。また、育毛効果やアンチエイジング効果を発揮するIGF-1(インスリン様成長因子-1)を増やす作用もあります。

この最初の90分のノンレム睡眠の質が悪かったり、外部から阻害されたりすると、自律神経も整わず、脳のコンディションも疲れたまま、グロウスホルモンも正常に分泌されません。いかに最初のゴールデンタイムにしっかり眠ることが重要かお分かり頂けたと思います。

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ところで、日本人の睡眠時間は他の国と比べてどうなのでしょうか。ある調査によると、フランスの平均睡眠時間8.7時間、アメリカ7.5時間に対し、日本は6.5時間といいます。しかも6時間未満の人が約40%もいるとのこと。

スタンフォード大学の西野教授は、最低でも6時間以上寝るのがベストであり、6時間未満の短時間睡眠は、肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病に直結し、短命になると言えそうだとおっしゃっています。

 

良い睡眠はアンチエイジングにもつながる

睡眠は、アンチエイジングとも非常に深い関係があります。健康な髪の毛の育成には、睡眠時間を6時間以上取り、とりわけ最初のゴールデンタイムにしっかり眠ることが大切です。するとグロウスホルモンが分泌され、IGF-1も増え、それが健康な髪の毛の育成に繋がるという流れになります。IGF-1は髪以外にも様々なアンチエイジング効果があります。

満足な睡眠を得ることがなかなか難しいという方には、IGF-1を増やす食事やサプリメントの活用も有効です。睡眠や食生活については、良い習慣を粘り強く継続するようにしましょう。

参考文献:『スタンフォード式 最高の睡眠』 サンマーク出版 西野精治 著

 


 

コラム筆者:元井益郎

薬学博士/薬剤師/NR(栄養情報担当者)/日本抗加齢医学会認定指導士。

東京薬科大学薬学部卒業。ジェーピーエス製薬株式会社入社・退社後、サンプライズ株式会社設立。東京大学や慶應義塾大学など、国内の著名な大学機関と抗加齢に関する共同研究を行っている。趣味は山登りとマラソン。70歳になるが、自称年齢は52歳。年間に4回ほどフルマラソンへ出場し、4時間以内に完走することもある。登山では世界7大陸の最高峰を制覇することを目標とし、既に4つ登頂成功。2017年はデナリ(マッキンリー)に挑戦する予定。トキメクような目標をモチベーションに、アンチエイジングを体現している。好きな言葉は、「過去は変えられないが、未来は変えられる」。

元井 益郎

薬学博士/社長

1分も走れないペンギン歩きから、世界7大陸最高峰を目指す70代に。

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