2021年12月09日
エイジングケア
若返りのビタミン「ナイアシン」
若返りのビタミン!?
近年、ナイアシン(ビタミンB₃)は、若返りのビタミンとして注目を浴びています。
ナイアシンは、ビタミンB群の一種で、植物性食品中では「ニコチン酸」、動物性食品中では「ニコチンアミド」として存在しています。ちなみに、タバコに含まれる「ニコチン」とは別物で、毒性はありません。
また、ナイアシンは食品からの摂取以外に、体内で、トリプトファン(必須アミノ酸)からも生合成することができます。
下図は、ナイアシンと、NMN(β-ニコチンアミドモノヌクレオチド)、NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)、NR(ニコチンアミノリポシド)という成分の代謝関連を示しています。
▼ナイアシンの代謝関連
ナイアシンは、酵素によりNMNに代謝されたのち、さらに酵素でNAD+に変換され、様々な機能を果たすことがわかってきました。またNRにも、ナイアシンと同様の報告があります。
ナイアシンの多面的な働き
ナイアシンから代謝されるNMNは、細胞内のNAD+の産生を促進することで、長寿遺伝子群(サーチュイン遺伝子)やミトコンドリアの活性に繋がることが確認されました。それにより、近年、エイジングケア成分として一躍注目を浴びています。
また、ワシントン大学の研究チームが、NMNに顕著で広範な抗老化作用があり、老化・寿命に重要な役割を果たすことも確認しました。さらに他の研究では、膵臓、肝臓、骨格筋、心血管系、神経系にも良い作用を及ぼすことが報告されています。
ビタミンDは、骨や筋肉、免疫、膵臓等々に良い効果があり、多面的に優れた作用があるものとして有名です。ナイアシンも同様に、多面的な働きが確認され、今、注目を集めているのです。アメリカや中国では、ナイアシンの代謝物NMNが「若返りの薬」と称され、セレブを中心に愛用者が増えているそうです。
そんなナイアシンの供給源は、きのこ類(エリンギ、ひらたけ、ブナシメジなど)、玄米ごはん、そば、アボカド、魚類(かつお、まぐろ、さわら、まさばなど)、鶏むね(皮つき)等が挙げられます。ぜひ、これらを積極的に摂取しましょう。
ブラジル産露地栽培アガリクスKA21にもナイアシンが含まれています。ナイアシンは、100g中に3.9mg以上含まれると、「豊富に含まれる」と表示して良いことになっています(栄養表示制度)。アガリクスKA21には、それを大きく上回る43.2mgもの量が含まれています。
アンチエイジングを目指す皆様にとって、ナイアシンは「常に欠かせないビタミン」と言えるでしょう!