2023年08月24日
エイジングケア
学会にて発表!アガリクスKA21の研究成果
日本抗加齢医学会にてアガリクスKA21の研究発表
大学の研究者や医師、歯科医師、薬剤師などを中心に約9000人の会員数を擁する「日本抗加齢医学会」が、6月9日~11日の3日間、東京国際フォーラムにて久しぶりにリアルの場で開催されました。今回はその学会で発表された研究内容を中心にお話しします。
▲日本抗加齢医学会にて(筆者)
学会では、アガリクスKA21(以下、KA21)に関する研究内容が、4つの大学(東京薬科大学、慶應義塾大学、女子栄養大学、国立長寿医療研究センター・至学館大)から各1演題ずつ発表されました。
これらの研究は、私も所属する東栄新薬㈱と各大学が共同で行ったもので、多くの研究機関や医療機関から注目を浴びました。
動物実験から得た研究結果
いずれもショウジョウバエやマウスなどの動物を使用した研究内容でしたので、まず動物実験について触れたいと思います。
動物を使った実験は、医学の研究にきわめて有用です。最大の科学的理由は、動物と人間は生命原理が同じなので、動物で得られた知識は基本的に人間にも適用し得る可能性があるということです。
誌面の都合で、今回は国立長寿医療研究センター・至学館大の研究のみをごく簡単に説明しましょう。
まずはショウジョウバエを使った研究です。ショウジョウバエにKA21を含む餌と含まない餌を与えて、運動機能と寿命を比較しました。結論は、KA21を含む餌を与えていたショウジョウバエについては、運動機能が上がり平均寿命も延伸しました。
またショウジョウバエを使用した理由については、本来、ショウジョウバエの寿命は短いため、運動機能や寿命などの観測が短期間で可能になるからです。それに対して寿命の長い動物、例えばヒトでの観測研究は、倫理的問題も発生し、さらに結果を得るまでに何十年もかかるため事実上不可能でしょう。ショウジョウバエだからこそできた実験なのです。
もう一つの研究は、社会的隔離(*1)マウスにおいて認知機能の低下が誘導されるのに対して、KA21を摂取した社会的隔離マウスにおいては、認知機能の低下が抑制されたという内容です。
このように、動物実験においてKA21の摂取で運動機能が上がり、平均寿命が延伸したことは、ヒトのアンチエイジングに繋がる可能性があることが示唆され、さらに認知機能の低下が抑制されたことは、今、大きな社会問題となりつつある認知症にも良い影響を与える可能性があることを示しています。
更にその可能性を高めるには、より一層の研究が求められることを強く感じた学会でした。
(*1)社会的隔離:集団で行動したり生活している動物をそこから隔離して孤独状態にすること