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2017年12月19日

ヘアケア

女性が産後に薄毛になってしまう原因とは?

出産により女性ホルモンが減少することが原因です


妊娠、出産は、女性にとって肉体的にも精神的にも大きな負担がかかります。

出産後は新しい命の誕生を喜ぶのも束の間、赤ちゃんのお世話でめまぐるしい毎日が待っています。

そんな時、ふと気が付くと、床やお風呂の排水口に大量の抜け毛を発見してびっくり、というのもよくある話。

子育てに追われる毎日で対策できずに、薄毛に悩んでいる女性も多いようです。

産後に抜け毛が多く、薄毛にまでなってきてしまうのはなぜでしょうか。

それは、妊娠・出産によるホルモンバランスの乱れが原因です。

産後の抜け毛や薄毛は、分娩後脱毛症と呼ばれ、出産を経験した半数が経験するといわれています。

症状は、出産後数ヵ月で出現し、出産後6ヵ月後くらいから1年くらいで自然に収まってきます。

産後1年以上経っても抜け毛や薄毛が収まらないようであれば、原因が他にある可能性も考えた方がよいかもしれません。

出産による女性ホルモンの変化と毛髪サイクルを知りましょう

女性ホルモンの働き

女性ホルモンとは、おもに卵巣でつくられる2つのホルモンのこと。

卵胞ホルモンであるエストロゲンと、黄体ホルモンであるプロゲステロンです。

両者が交互に分泌量を変えながら、女性の体をコントロールしています。

生理周期の前半はエストロゲンが優位に、後半はプロゲステロンが優位になります。

この2つの女性ホルモンがバランスを保ち、妊娠・出産が可能な体をつくっています。

妊娠するとエストロゲンとプロゲステロンの分泌量は、出産まで増え続けます。

しかし出産と同時に2つの女性ホルモンが急激に減少します。

この急激な変化が産後の抜け毛をもたらしています。

エストロゲンとヘアサイクルの関係


毛根から髪の毛が生え、伸びて抜け落ちるまでをヘアサイクルといいます。

ヘアサイクルの期間は平均で4~6年で、そのほとんどは、髪の毛が伸び続けている「成長期」です。

その後、2~3週間ほど髪の毛の成長が止まる「退行期」があります。

そして数ヵ月の「休止期」が訪れ、毛が抜け落ちます。

髪の毛一本一本にそれぞれのヘアサイクルがありますので、通常はすべての髪が同時に脱毛することはありません。

エストロゲンにはこの髪の「成長期」を持続する作用があり、エストロゲンが増え続けている妊娠中は、抜け毛が抑えられています。

しかし、出産と同時にエストロゲンは急激に減少。

妊娠中に「休止期」を迎えるはずだった髪の毛が、エストロゲンの減少によって 一度に「休止期」を迎え、一気に抜け始めるというのが産後の抜け毛の正体です。

産後の薄毛は気にしすぎないこと

産後の生活は赤ちゃん中心となり、さまざまな予期せぬ事態に見舞われ、夜泣きや授乳で寝不足になりがち。

育児中は、なにかとストレスがたまります。

ストレスがたまると、交感神経が優位な状態が続き、血管が収縮し、血行不良を招きます。

血行不良になると、髪の成長に必要な栄養素が不足していくことで髪の成長を妨げてしまいます。

産後の抜け毛は女性ホルモンの急激な変化によるもの。

次第に落ち着くのです。

産後は抜け毛が目立ち、薄毛になったと気になるかもしれませんが、ヘアサイクルは「休止期」の数ヵ月を過ぎれば、髪の毛はまた「成長期」を迎えます。

抜け毛が多くてお掃除がすこし大変ですが、これ以上のストレスになってしまわないよう気にしすぎることをやめて、自然と髪が戻るのを待ちましょう。

産後の抜け毛を長引かせない、シスチン、ビタミンB、亜鉛

出産後はすぐにダイエットして元の体に戻したいと思うかもしれません。

でも、産後は、母体を回復させることが先です。

体のためにも、もちろん薄毛対策のためにも、タンパク質、ビタミン、ミネラルは必要不可欠な栄養素をバランスよく摂取することが重要なのです。

タンパク質は、臓器や血液、神経細胞をつくり、修復するために必要な栄養素です。

髪は80%がタンパク質でできていますが、生命維持のために優先的に使われていくため、タンパク質が不足すると髪まで栄養が回らなくなってしまいます。

タンパク質のなかでも、髪の毛や爪の生成に必要な成分がアミノ酸である「シスチン」。

シスチンは、牛肉や鮭、牛乳に多く含まれます。

ビタミンのなかでも、ビタミンB群は、疲労回復や皮ふのターンオーバー(生まれ変わり)のために必要な栄養素。

豚肉やレバーなどに多く含まれ、頭皮環境を整えて、髪の毛の成長を促します。

元気のもとである亜鉛は、新陳代謝を活発にし、タンパク質の吸収を高めてくれる栄養素です。

牡蠣やレバー、納豆、ナッツなどに多く含まれます。

また、大豆食品に多く含まれる「イソフラボン」は、エストロゲンに似た働きをするので抜け毛予防にもなるといわれています。

産後は時間がなくて、おにぎりだけ、パンだけでも、と手軽な食事になりがちです。

それらにプラスしてタンパク質、ビタミン、ミネラルも摂れるように、意識してバランスのよい食事を心がけましょう。

(まとめ)女性が産後に薄毛になってしまう原因とは?

1. 出産により女性ホルモンが減少することが原因です

女性が産後に薄毛になってしまうのは、出産後に女性ホルモンのバランスが変化することで、毛が急激に抜け落ちてしまうことが原因です。

分娩後脱毛症と呼ばれ、経産婦の半数以上が経験するといわれています。

症状は、産後6ヵ月後くらいから自然に収まるでしょう。

2. 出産による女性ホルモンの変化と毛髪サイクルを知りましょう

妊娠中は女性ホルモンのエストロゲンが増え続け、その作用によりヘアサイクルの「成長期」が維持されます。

しかし出産とともにエストロゲンは急激に減少します。

妊娠中に維持されていた毛髪は、一気に「休止期」を迎え抜け落ちますが、数ヵ月でまた「成長期」に入り髪は伸び始めます。

3. 産後の薄毛は気にしすぎないこと

ストレスがたまると血行不良を招き、髪の成長に必要な栄養が不足してしまいます。

産後はどうしてもストレスがたまるもの。

産後の抜け毛は自然と終息しますので、これ以上ストレスをためないようにあまり気にせずに過ごしましょう。

4. 産後の抜け毛を長引かせない、シスチン、ビタミンB、亜鉛

薄毛対策に、バランスのよい食生活は重要です。

髪の成長には特にタンパク質、ビタミンB群、亜鉛などが必要不可欠。

また大豆食品に含まれるイソフラボンは、エストロゲンと似た作用で抜け毛予防にも効果があるといわれています。

サンプライズ

コラム編集部

美ルート公式コラム編集部による記事です。

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