2018年01月11日
ヘアケア
コラーゲンは、女性の薄毛の原因・予防に関係しているの?
コラーゲンは、女性の薄毛と深い関係があると考えられています
美肌効果で知られることの多いコラーゲンが、ヘアケアの観点から注目されています。
なぜなら、コラーゲンが毛髪の健康を維持するのに不可欠な成分であることがわかってきたからです。
コラーゲンには、毛髪の健康に大きく関わる二つの役割があります。
一つは、毛髪そのものの健康を維持する働きです。
具体的には、
- 髪の毛を生み出すもととなる毛包幹細胞を維持する
- 髪の毛の色を保つ働きをする色素幹細胞を維持する
ことにより、毛髪そのものの健康を維持します。
もう一つは、頭皮の乾燥を防ぎ、頭皮のハリや柔軟性を保つことです。
乾燥が引き起こす頭皮トラブルは、薄毛や抜け毛の大きな要因となるため、頭皮の乾燥を防ぐことは大切です。
コラーゲンには、血管機能を正常に保つ働きがあります。
頭皮の血管の健康を維持することは、薄毛の原因の一つである血行不良を予防することにつながります。
このように美肌効果があることで知られるコラーゲンは、毛髪の健康とも深い関わりがあるのです。
コラーゲンの働きに注目した薄毛予防の研究も盛んに行われています。
コラーゲンの減少が、薄毛の直接的な原因である可能性があります
一般的に、女性の薄毛の原因は、ホルモンバランスに関わるものと、生活習慣が関係するものとに大別できるといわれています。
例えば、多くの女性が経験する更年期の薄毛は、女性ホルモン・エストロゲンの分泌量が低下し、男性ホルモンが相対的に増加することが原因だと考えられています。
しかし、東京医科歯科大学が行った最新の研究では、加齢によって女性ホルモンだけではなく、17型といわれるコラーゲンも減少すると指摘されています。
17型コラーゲンは、先にご紹介した毛包幹細胞や色素幹細胞を維持する働きをします。
年齢を重ねると、この17型コラーゲンを分解する酵素が多くつくられ、17型コラーゲンの数が減り、毛をはやす毛包という器官の大きさも小さくなってしまうと考えられています。
加齢によって薄毛のリスクが高まる原因の一つに、コラーゲンの減少が関わっていると考えられるようになったのです。
コラーゲンが毛髪に及ぼす効果を実証する研究が行われています
コラーゲンを摂取することで、毛髪の健康を維持し、薄毛や抜け毛予防に役立てようとする研究は盛んに行われています。
例えば、アメリカでは、1日14グラムのコラーゲンを2ヶ月間、とり続けたところ、毛髪が10%太くなったという臨床結果が報告されています。
また皮膚科医が中心に活動している毛髪科学研究会の発表(2008年)でも、コラーゲンペプチドを2ヶ月にわたって摂取した女性(20代から50代)の毛髪が太くなったとの報告も知られています。
毎日継続すれば、2ヶ月という比較的短期間で一定の効果が出ている点も注目すべき点ですね。
研究途上ではありますが、コラーゲンが毛髪の健康を維持するための必要不可欠な成分であるという認識のもとで、多くの研究が行われているのです。
コラーゲンの効果的な摂取方法については諸説あります
毛髪の健康維持や、薄毛、抜け毛の予防に効果のあるコラーゲンを効率的に摂取する方法を考えてみましょう。
まず、食品からとる方法です。
コラーゲンは、豚バラや鳥皮、ウナギ、魚の骨や皮に多く含まれているといわれています。
魚の骨や皮などは、フライにするなど工夫して積極的に摂取することを心がけてください。
コラーゲンの合成には、ビタミンCが不可欠だといわれています。
果物なども一緒にとるとよいですね。
コラーゲンの効果的な摂取方法については、現状では、専門家の間でも意見が分かれている様子です。
コラーゲンは体内に吸収される際に、アミノ酸とコラーゲンペプチドに分解され、その後ビタミンCなどの力を借りて合成されます。
摂取したコラーゲンを、直接的にすべて吸収できるわけではありません。
また、コラーゲンは体中の組織をつくる役割があるため、毛髪へ栄養が行き届くのは、その中の一部です。
そのため、コラーゲンを摂取しても薄毛や抜け毛予防の効果は薄いのではないかとの意見もあります。
食品以外にもコラーゲンを配合したサプリメントや育毛ドリンク、育毛剤などが出回っています。
自分にあったものをみつけてみて下さい。
(まとめ)コラーゲンは、女性の薄毛の原因・予防に関係しているの?
コラーゲンは、毛髪の健康維持に欠かせない働きがあります。
毛髪を生み出す、毛髪の色を保つ、頭皮の乾燥を防ぎ、頭皮のハリや潤いを保つなどです。
血管機能を正常に保ち、血行不良のリスクを下げる働きがあります。
最新の研究では、毛髪の健康に深く関わる17型コラーゲンは、加齢とともに減少することが報告されています。
ホルモンバランスや生活習慣以外に、コラーゲンの減少が、加齢による薄毛の原因である可能性があります。
コラーゲンが毛髪に及ぼす影響には、多くの研究機関が注目しています。
毛髪の健康維持や薄毛、抜け毛予防にコラーゲンを役立てようと、盛んに研究が行われているのです。
コラーゲンを2ヶ月間摂取することで、毛髪が太くなったとの研究結果も報告されています。
コラーゲンは、肉や魚など、食品から摂取することができます。
ただ、効率的に体内に吸収できるかに関しては、見解が分かれています。
そのほかコラーゲンを配合したサプリメントや育毛ドリンク、育毛剤などもあります。