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2018年03月15日

ヘアケア

ヘアドルーチェって、どんなサプリメント?

これまでにお伝えしたように、インスリン様成長因子-1(IGF-1)は、育毛・美肌効果、そして他にも多くの健康効果を持つ物質です。

私が血液学の研究過程で偶然、知覚神経を刺激すればIGF-1が増えるということを見つけたので、この事実をもとに、髪の毛を増やすサプリメントの開発を行ったのです。

基本は、カプサイシンとイソフラボンですが、その他にもIGF-1を増やす素材が数多く見つかり、それらも加わり、髪の毛を増やしてきれいにするサプリメントとして販売されています。

その中の一つが、サンプライズ株式会社が販売する「ヘアドルーチェ」です。このサプリメントに含まれる成分を解説します。

 

カプサイシン(唐辛子)

これは、IGF-1理論に基づく育毛効果の根幹をなすもので、このサプリメントにおいても、その効果の基本です。

カプサイシンは、知覚神経にあるバニロイド受容体を刺激して、IGF-1を増やします。サプリメントとして服用した場合は、直接刺激で胃のIGF-1を増やし、さらにその刺激が、頭皮を含む体全体に及んでIGF-1を増やします。

カプサイシンの摂取量が多いほど育毛効果は高くなりますので、サプリメント以外に食事で唐辛子を摂ることも重要です。

一味唐辛子の中蓋を取って、1日2g、ワイルドに味噌汁やうどんに振りかけて、食べて下さい。1週間で、市販の一味唐辛子1本を食べるくらいの量です。

 

イソフラボン(大豆)

これは、直接知覚神経を刺激しませんが、カプサイシンによる刺激効果を高めます。

イソフラボンが、女性ホルモンの受容体を刺激して女性ホルモン様の効果を発揮するという、シャーレの中の実験結果をそのまま人体に応用したようなことを言う人がいますが、これは間違いです。

この間違いは、イソフラボンで乳がんができやすくなるなどという、要らぬ気づかいを生みます。むしろ事実は逆で、白人女性に比べて日本人の女性に乳がんが少ないのは、味噌汁をよく飲むからだろうと言われていたほどです。

イソフラボンは、女性の(特に更年期女性の)薄毛を含む、いろいろな体の不調を改善する重要な物質です。

その働きについて、乳がんの発生を例にして説明しましょう。女性の卵巣機能が低下して女性ホルモンが減ってくると、女性の脂肪組織に女性ホルモンを作る酵素が発現してきます。

この脂肪組織由来の女性ホルモンは、乳がんが発生した際にその増殖を促進する可能性があります。

過度な脂肪組織、つまり肥満が、乳がん発症のリスクファクターであるのは、このような事実が背景にあるからでしょう。実際に、乳がんの治療には、この脂肪組織の酵素の阻害剤が使われています。

ところが、阻害剤を使わなくとも、体内でIGF-1が増えると、脂肪組織の酵素の発現が抑えられることが、私の研究で分かりました。

この事実は、イソフラボンでIGF-1を増やせば、女性ホルモンと同じ健康効果が得られることを示唆します。

すなわち、イソフラボンを摂取してIGF-1を増やせば、育毛効果や健康効果のみならず、乳がんの予防にもなります。やはり、日本人は味噌汁をよく飲むので、白人よりも乳がんの発生が少ないのだという推論は、正しいと思われます。

 

コラーゲン

コラーゲンは、肌の弾力を保つ上で重要ですから、女性は好んで摂取して、美肌を維持しようとします。

しかし、食べたコラーゲンが、直接肌に取り込まれることなどは、あり得ません。食べたコラーゲンは、胃において、胃酸とたんぱく分解酵素の作用で消化され、ずたずたに切り裂かれて断片になります。

実は、消化されたコラーゲンの断片が、カプサイシンのような、知覚神経を刺激する作用を持っているのです。そしてこの断片が、体中のIGF-1を増やします。

IGF-1はコラーゲンを増やす作用があるので、結局、コラーゲンを摂取すると、IGF-1が増えて育毛と美肌効果が表れるのです。

 

抹茶

お茶に含まれるカテキンという成分が、やはり知覚神経を刺激する作用を持ち、IGF-1を増やします。

IGF-1には鎮静効果もあるので、茶道で熱い抹茶をすすると落ち着くのも、IGF-1の効果かもしれません。もちろん、育毛効果も期待できます。

 

キング・アガリクス(KA21

アガリクスには、色々な商品がありますが、露地栽培で、大量の紫外線を浴びたキング・アガリクスには、自身を紫外線の傷害から守るβグルカンの含量が高いことが知られています。

キング・アガリクスの水溶性画分は、知覚神経を刺激することが、私の研究で判明しました。これは、おそらくβグルカンによる作用と考えられます。

IGF-1には免疫力を高める作用があり、キング・アガリクスは、体内のIGF-1を増やすことで、免疫力を高め、がん患者さんの延命などに寄与すると考えられます。もちろん、IGF-1を増やすことで育毛効果も期待されます。

 

IGF-1の多才な健康効果

多くの成長因子がある中で、私が特にIGF-1に注目した理由は、この物質が、成長因子の中で細胞の増殖・生存・そして組織の再生に最も強い作用を持っているからです。

その健康効果も多才で、「知覚神経を刺激すれば、IGF-1が増える」という事実の発見は、健康維持や病気の治療に幅広く応用できます。

ヘアドルーチェも、この事実に基づいて作られたサプリメントです。ヘアドルーチェに含まれる成分の相乗効果で、IGF-1産生はそれぞれ単独の場合に比べてさらに高くなります。日常生活の中でIGF-1を増やして、健康な体を作り、豊かで美しい髪を維持して下さい。

岡嶋 研二

育毛ドクター

名古屋Kクリニック院長。 IGF-1育毛理論の第一人者。

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