2023年12月14日
ヘアケア
加齢による髪の変化と向き合う
鍋料理で温まりたい季節となりました。面倒くさがりの私でも、材料を一気に煮込むだけで、おいしく栄養バランスのとれた食事が作れるので重宝しています。
美容と健康のためにケアをしたいけど、手軽に行いたい。そういったご希望のある美ルートのご愛用者様にも、鍋料理はピッタリの食事かもしれませんね。
さて今回は、「加齢による髪の変化」についてお話しさせていただきます。
髪にも避けられない加齢変化がある
年齢を重ねると様々な部分が変化していきますが、髪の毛も例外ではありません。髪質やボリュームなどで以前との違いを感じている方がほとんどでしょう。
髪の加齢変化の原因や、年代ごとの変化をご紹介しますので、ぜひ向き合いながらケアにつなげていただければ幸いです。
髪の毛と女性ホルモンの関係
ハリやコシの低下、パサつき、毛が細くなるなどの女性の髪の加齢変化は、女性ホルモンのバランスが崩れることが一因とされています。
女性ホルモンは、卵巣から分泌される2つのホルモンの総称で、妊娠・出産に備える女性の体には欠かすことができないものです。 2つのホルモンのうち一つは「エストロゲン」で、女性らしさを引き出し、体調を安定させます。もう一つは「プロゲステロン」で、妊娠をバックアップしています。
美しい髪を保つために必要なのは、前者の「エストロゲン」です。髪を成長させる働きを持ち、ハリ、コシ、ツヤのある髪を作り出します。
エストロゲンは、20代後半で分泌のピークとなり、髪の毛の状態も最もよくなりますが、30歳を過ぎると減少の一途をたどります。これはどうしても発生する、止められない加齢変化です。エストロゲンは徐々に分泌が低下していったのち、閉経前後は急激に低下します。
女性ホルモンが減少すると?
次に、このような女性ホルモンの減少が及ぼす髪への影響をご説明します。
まず、ヘアサイクルという髪の生え変わりの周期が変化します。成長期(髪が伸びていく期間)が短くなるため、髪が十分に育たないまま抜け落ちてしまいます。
そして休止期(髪の毛をつくるための細胞分裂が停止している期間)の状態の髪が多くなったり、髪が細くなり、薄毛が目立つようになったりします。髪がうねる、パサつくなどの変化も出てきます。
女性ホルモンと髪の毛は、密接に関わっているといえるのです。
年代ごとの髪の変化
髪の年代ごとの変化をそれぞれご説明します。
20代:女性ホルモンの分泌が多く、髪の質、量、ともにピークの時期です。個人差はありますが、髪のうねりが少なく、毛の流れがそろいやすいのでツヤやかに見えます。
30代:髪が乾燥しやすくなり、徐々に髪がうねるようになっていきます。それにより髪表面が乱れるので、ツヤ感は低下していきます。白髪も出てくる頃です。
40~50代:髪のハリ、コシが失われはじめ、ボリュームが出にくくなったり、分け目が目立つようになったりします。更年期に入ると前述のエストロゲンの分泌量が激減するため、髪質の悪化が目立ってきます。閉経後にはさらに顕著になり、薄毛が目立ってくることもあります。
60代以降:うねり、パサつき、ハリやコシがなくなるという髪の加齢変化が進み、頭皮も乾燥気味になります。白髪が増える人、髪の毛が薄くなる人など、人によって変化は様々です。中には健常な髪の毛をキープする人もいます。
このように、年齢を重ねるごとに髪にも変化が現れてくるのです。
加齢以外でもホルモンバランスは乱れる
加齢以外でも女性ホルモンのバランスが乱れることがありますので、参考までにご紹介いたします。
妊娠中と出産後にはホルモンバランスが大きく変動し、出産後に一気に抜け毛が増えてしまいます。通常、1年半ほどで回復しますが、うまく元に戻らないこともあります。
他にも、急激なダイエットや過度のストレスが原因でホルモンバランスが乱れる人も多いといいます。心身に大きな負荷がかかると、20代、30代という若さでも、薄毛などの髪トラブルを抱えてしまうこともあるのです。
加齢変化と向き合いながら正しいケアを継続
以上のような加齢による髪の変化は、逆らえない部分です。しかし、できることならいつまでも若々しく美しい髪の毛でいたいものです。
加齢による変化には逆らえませんが、普段のケアは変えることができます。仮に正しくないケアを行っていた場合、髪の状態は、加齢変化と合わせてさらに悪化してしまうでしょう。そうならないために、正しいケア方法を身につけることが大切です。
やはり基本は、生活習慣を見直すことと、正しい髪のお手入れ方法を身につけること、そしてそれらを継続することです。その方法は当コラムで随時お伝えしておりますので、ぜひ毎回目を通してみてくださいね。バックナンバーも下記よりお気軽にご覧いただけます。
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皆様がいつまでも素敵なご自分でいられることを心より願っております。
参考文献:『女子のための髪育レッスン』辰巳出版 浜中聡子 監修、『女性の薄毛・抜け毛 お悩み解消BOOK』主婦と生活社 浜中聡子 著